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■ 児童学

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大人と違って、子どもには独特の世界観があり、また、その発達にはめざましいものがあります。そんな子どもを対象にして、子どもや子どもを取り巻く世界・環境などを総合的にとらえ、さまざまな観点から研究するのが「児童学」です。児童というのは基本的には小学生を指す言葉ですが、この学問では、乳幼児から小学生までの子どもを対象としています。そのため、「こども学」「幼児学」などとも呼ばれます。

ひとことで「児童学」といっても、その分野が扱う領域は多岐に渡っています。そのベースにあるのは、「心理学的なもの」「教育的側面」「健康の分野」「子どもの文化」「社会との関わり合い」などです。
心理面では「児童心理学」「乳幼児心理学」などの学問があります。大人から見ると大きな変化がないように見えても、子どもは日々発育しています。たとえば昨日と今日で、まったく違う心理的発見や発達があったりするのが子どもなのです。こうした子どもならではの発育の状態も加味しながら、子どもの心理について学ぶのがこの学問になります。また、関連して子どもの発達について、脳の構造や心理的な部分とを融合させながら学ぶジャンルに「発達心理学」があります。どのように心が発達して対人関係を作ることができるようになるのかを扱う「対人発達心理学」や、心の発達が運動にどう関わるかを学ぶ「運動発達学」なども、この領域です。
教育面では、子どもにとってどのような教育が有効であるかを、子どもの心理や1人1人の個性を考えることを念頭に学びます。「発達教育論」「幼児教育論」「学習倫理学」といった理論に加え、実際に子どもを教育するための「保育論」「音楽実技」なども含まれます。
健康に関する分野では、子どもが怪我をしたときの手当や処置の方法、かかりやすい病気や、栄養面、心理面から健康を考えて行きます。「小児保健学」「小児栄養学」「小児精神医学」などが学びのテーマになります。
子どもの文化には、理論と実技とが含まれています。理論には「児童文学論」「児童文化論」などがあり、実技には「子どもの遊び」「子どもと造形」といった分野があります。縄跳びやあやとり、折り紙といった昔からの子どもの遊びや、本の読み聞かせ、歌を歌うことなど、子どもの遊びや文化をさまざまな観点から扱います。
社会面からのアプローチとしては、福祉関連の学問が中心となります。「児童福祉学」「児童相談研究」などの学問があり、理論だけでなく、今の社会で子どもたちがどのような扱いを受けているかなども、研究対象になります。この分野では、今問題となっている幼児虐待の現実や、子どもの発達障害と社会との関わりなど、深刻な問題も扱われます。

以上のように幅広いジャンルを扱うため、「児童学関連の学問」は、大学によってさまざまな分野に開設されています。一番多いのは、人文系や家政・生活系の分野にある児童関連の学部学科ですが、その他、音楽系分野にある教育関連の学部学科や、教育学部系の小学校や幼児教育の学部学科、人文系の心理学のジャンルでも児童学は扱われています。こうした中から、自分がより興味を持つ分野に特化した学部学科を選ぶといいでしょう。

少子化が問題となって久しく、2030年以降になると、少子化から日本の人口が減少すると言われています。情報化・複雑化の一途をたどる現代社会の中で、子どもを取り巻く世界も年々変化を遂げて、健康で健やかな子どもの成長をどうとらえるかは、とてもむずかしい問題になっています。
そんな現状があるだけに、子どもに対して真摯な目を向けつつ、さまざまな研究を行なうことや、子どもの心身発育を真に願う人材の育成が、必須となっています。

■ 児童学に関連する学問

| 心理学 | 教育学 | 社会学 | 福祉学 |

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