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私たち人間は、陸に育つ動物や植物だけでなく海からも大きな恵みを受けています。この海や川の生物資源に関係する研究をするのが、水産学です。
水産資源として最も大きなものは、何といっても日々の食卓に上る魚介類や海藻でしょう。しかし、乱獲によって水揚高が減少したり、海洋汚染によって魚が死んだり、海の有害物質が魚の体内に濃縮されて蓄積され、人間に悪影響を及ぼすこともあり得ます。そこで、海や川の生物の生態や成長メカニズムの解明、海や川の環境の保全、優れた養殖技術の開発などさまざまな研究が行われており、最先端のバイオテクノロジーや化学の知見が駆使されています。また、生命の起源は海にありますから、水に棲む生物の研究は生物全体の仕組みを解明する上でも非常に重要です。このほか、かまぼこや缶詰、冷凍食品のような加工技術の開発や、魚群探知などの工学的アプローチ、水産業の経営など社会学的アプローチもあります。
さらに、最近注目されているのは、水に棲む生物から薬になる成分や生理活性物質を探し当て、抽出して人類に役立てようとする研究です。陸地の動植物に含まれる成分については、たとえば「青カビから発見されたペニシリンは多くの感染病の特効薬となる」「唐辛子に含まれるカプサイシンは新陳代謝を活発にする」など解明が進んでおり、すでにいろいろな成分が活用されています。しかし、海には私たちの知らない生物がまだたくさん生息しており、それらの成分も未知の領域です。
人間は陸の生物のため陸地を中心に考えがちですが、地球の3分の2は海であり、地球は水の惑星と呼ばれています。また、陸地で最も高いチョモランマは標高8848mですが、海の最も深いマリアナ海溝のチャレンジャー海淵は水深10000m以上です。この広大な海に挑むのが、水産学という学問なのです。
■ 水産学に関連する学問
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