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■ 核融合・原子力工学

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核融合・原子力工学とは、原子の力を利用したエネルギー発生システムと、そのための装置(炉)について研究する学問です。石油資源の枯渇が心配され、また石油を燃焼させると二酸化炭素を発生することから、地球温暖化問題が起こっています。そのため石油エネルギーに変わる新エネルギーの開発が急がれており、太陽光の活用や、燃料電池などさまざまな研究がおこなわれています。
そのひとつが核融合によるエネルギーと、すでに原子力発電として実用化されている核分裂によるエネルギーです。前者が核融合が水素という軽い元素の核を融合させ、ヘリウムと中性子になるときに出るエネルギーを利用するのに対し、核分裂では逆に、ウランやプルトニウムという重い元素の核を分裂させて、そのときに出るエネルギーを利用します。

太陽をはじめとする空で輝く恒星のエネルギーは、核融合によって生まれています。核融合炉は、いわば地球上に小さな太陽をつくろうとするもので、現在アメリカ、EU、ロシア、日本など国際的な核融合実験炉の建設が計画されています。核融合によるエネルギー生産が実現すれば、その原料となる水素は海中に大量にあることなどから、現在のエネルギー問題を解決するものとして期待されていますが、実用化には数々の課題をクリアしなければなりません。
まず核融合反応を起すには、原料となる水素原子を1億度以上の高い温度で閉じこめなければなりません。1億度のものを閉じこめておけるような材料はないため、どうやって閉じこめておくかが重要な研究課題となっています。現在主に、磁場でかごを作って閉じこめる方法(磁場閉じこめ)と、四方八方からレーザーを照射して、慣性の法則によって高温の燃料が飛び散る前に、瞬間的に核融合反応を引き起こす方法(慣性閉じこめ)が研究されています。
ほかに、核融合によって生まれた中性子が、核融合炉の材料を放射化してしまうのを防ぐ材料の開発、磁場閉じこめの際に磁場を作るのに必要な超大型超電導マグネットの開発など、さまざまな研究テーマがあります。

一方、核分裂を利用した原子炉は、すでに日本の電力の30%程度が原子力発電によってまかなわれているように、実用化されているシステムです。ウランやプルトニウムの原子核に中性子を高速で衝突させると、その中性子が吸収されることで原子核が2つか3つに割れ、割れたことにより今度は余分な中性子が放出されます。このときに発生するエネルギーが原子力エネルギーです。この際、人を含む生物に甚大な被害を与える放射線を発するため、放射線をどう制御し管理するが、人為的な面も含めての最重要課題です。
研究としては、新型原子炉や核燃料、原子炉を作る材料の研究、放射性廃棄物の処理法の研究のほか、放射線を出す物質や放射能の研究、中性子を加速してウランにぶつける加速器の研究なども行われています。こうした研究の成果は、ガンの治療や画像診断など医療現場で活用されており、また、宇宙空間などで使う材料の解析に使われるなどさまざまに応用されています。放射線は危険なだけでなく、使い方によって社会の役に立つものであり、いっそうの研究成果が期待されています。

なお、核融合・原子力工学は、大学では理学部物理学科や工学部に進み、大学院になってから専門的に学びます。

■ 核融合・原子力工学に関連する学問

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