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大学病院が倒産する日―アメリカ大学病院の倒産にみる医療崩壊の兆し
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大学病院が倒産する日―アメリカ大学病院の倒産にみる医療崩壊の兆し
北海道大学医学部を卒業し、ハーバード大学のマサチューセッツ総合病院に留学した著者が、一旦日本の大学医学部に職を得ながら、敢えて米国に再渡航し、米国内の複数の大学病院を渡り歩いて、米国医療の現状を内側から報告した本。上記「最後の診断」にも一部描かれている、米国の病院経営の無責任体制、人任せ主義の問題点が良くわかる。と同時に、本当に指導力のある人物が国のトップに近いところにいないと、医療までもが経済活動による食い物と化していく恐ろしさが身に染みる。
多くの日本人には誤解があるようだが、米国は決して夢の国ではない。テレビドラマに描かれるような、あるいは「最後の診断」にメロドラマとして描かれるような豊かで退廃的な米国は、全体のほんの僅かな一部分であり、米国民の大部分は、平均的日本人よりも質素な暮らしを強いられている。しかし、どんなに小さな田舎町でも、病院のアメニティは日本の比ではなく、病室は広々と清潔で、一人の患者にかかわる医療従事者の数も多い。
日常生活を世界最高水準の電脳悦楽グルメ空間で過ごし、病院ではそれなりの設備でも我慢するのが良いか、30年前の日本の田舎レベルの文明で日常を送り、病院では世界最高水準のアメニティを享受するのが良いか、日本人にとっても決断の時であろう。 ※「書評執筆者からのコメント」があります。執筆者ページも併せてお読みください。
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