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外交官の仕事
外交官を目指して、国際関係学あるいは国際政治学を学ぶ人は多いが、外交官とはいったいどのような仕事をしているのは意外と知られていない。イメージや憧れが先行してしまっているせいだろうか。そのような人のために本書はお薦めである。
外務省を退職したばかりの著者は自分の実体験を基に本書のなかで「等身大」の外交官像を描こうとしている。外交官はどのように選ばれどんな研修を受けるか、在外公館と本省での仕事の違いは何かなど、平易な言葉でわかりやすく解説されている。日本の大使は料理人の給料を自分で半分負担しているとか、在日の各国大使はなかなか大臣には会えず外務省の課長レベルの人が対応しているとか、役職や局の数は増やそうと思ってもなかなか増やせないとか、外から見ているだけではなかなかわからない裏話も満載されている。他の大国に比べて、軍事力や諜報機関を持たない日本が、国際舞台で他国に伍していくためにいかに苦労しているかがひしひしと感じられる。今の若者にこれだけ大変な仕事を果たしてこなせるか、本書がやる気を奮い立たせてくれることを願わんばかりである。
類書として、矢田部厚彦著『職業としての外交官』(文芸春秋・2002年)があるが、こちらはやや異なる趣向で書かれており、あわせてお薦めしたい。
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