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■ 国際学

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ソフト・パワー 21世紀国際政治を制する見えざる力
ソフト・パワー 21世紀国際政治を制する見えざる力

ソフト・パワー 21世紀国際政治を制する見えざる力

日本でもなじみの深いジョゼフ・ナイの著作としては、ハーバード大学の教科書として書かれた『国際紛争』(田中明彦・村田晃嗣訳、有斐閣、2005年)が有名であるが、内容が複雑多岐にわたるため、独学で読むにはやや難しいかもしれない。そこで代わりの理論書として本書をお薦めする。
題名にもある「ソフト・パワー」という概念は、ナイ自身が1990年の著作で初めて使った概念であるが、その後国際政治学ではカジュアルによく使われるようになった。しかし、しっかりした定義付けがなされていなかったため、誤解して使われていることも多く、そのような誤解を取り除くのが本書の目的の一つであり、ソフト・パワーとは「強制や報酬ではなく、魅力によって望む結果を得る能力」だとされている。また本書のもう一つの重要な論点は、アメリカはブッシュ(子)政権になってから急激にソフト・パワーが低下したということであり、アメリカ外交のあり方に警鐘をならすのが目的である。そのような政策的な観点も見逃せないものの、本書は国際政治学の入門書、解説書としても非常に優れている。特に第一章の「パワー」に関する議論は、そのまま国際政治学の教科書としても十分使えるほどの充実した内容になっている。ぜひ熟読していただきたい一冊である。

書評執筆者

先生のお名前 飯田 敬輔 (いいだ けいすけ)
所属 / 役職名 青山学院大学 国際政治経済学部 教授
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青山学院大学 国際政治経済学部

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