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■ 住居学

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私たちが生活していく中で、欠かせないのが住む場所=住居です。「住居」というと一見建築関係に見えますが、建築とはアプローチの仕方が少し違っています。建物そのものを学ぶ学問が「建築学」だとしたら、そこに住まう人間を中心に、住居を取り巻く環境や、人間が快適に住まうための環境なども踏まえ、さまざまな観点から生活そのものを学ぶ学問が「住居学」になります。

そのため「住居学」では、住む場所である「住居」に関連したジャンルと、そこに住む「人間の生活」に関連したジャンルとの、大きく2つを学ぶことになります。さらに「住居」に関連したジャンルには、「住居意匠(デザイン)学」「住居機構学」が、「生活」に関連したジャンルには「住生活学」「生活環境学」「住居管理学」などがあります。

「住居意匠学」とは、単にデザインとして美しいだけではなく、快適に暮らすための機能も踏まえたデザインを考える学問です。そのため「環境デザイン学」「バリアフリーデザイン論」なども学びます。「キッチン」「リビング」など住居内の各空間ごとに望ましいデザインを考えたり制作することも学びます。こうした理論を総合的に学んだ上で、実際に「製図」や「設計」「コンピュータデザイン」などの演習・実技を行ない、実践力を養っていきます。
一方、住居をデザインするためには、建材などの材料の知識や耐久力など工学的な知識が不可欠です。こうしたハード面を学ぶジャンルが「住居機構学」です。「住居設計学」「住居安全学」「住居一般構造学」など、住居についての工学的・建築学的な分野がこれに当ります。

「住生活学」では住居と生活との関わり合いについて学びます。「国内外の住居史」や、「ライフスタイル論」「住宅経済論」「消費性活論」など、人が住むための空間について幅広くアプローチして、「より快適な住まいとは何か?」を研究します。人間が快適に感じる「照明学」などもこの分野に入ります。
住居を生活面から捉らえるのが「生活環境学」で、「色彩環境学」「福祉環境学」「居住環境学」などの科目で住居を取り巻く空間について学びます。「シックハウス症侯群」など、アレルギー建材が話題になりだしてから、身体にやさしい自然に近い建材が多く開発されていますが、こうした建材を生活でどのように生かしたらいいかという理論は、この分野になります。
住まいとしての住宅をどのように管理すべきかを学ぶのが「住宅管理学」です。住居を長持ちさせるための管理の方法などを、住まう人の気持ちも考えつつ、多角的に学んで行きます。

住居学は大学の家政関係の学部や、人文系の人間に関する分野、芸術系の住居を扱う分野などで学ぶことができます。
最近、ユニバーサルデザインのマンションが建築されたり、住居を建てる際に、周りの環境に留意したり、街全体を設計しようという考えが広まるなど、人間にとって暮らしやすい住まいを考える気運は、年々高まっています。色彩が人間に与える影響を考えた上で住居や街全体のデザインを考えるなど、精神的に快適な住居を作り出す考え方も、今後さらに大切にされていくでしょう。
キッチン、バス・トイレなどの水回りの空間、リビングなどの最新設備をどう有効に生かすかも課題です。キッチン設備で話題を呼んでいるITクッキングヒーターや、全自動トイレなど、最新の設備も次々と開発されています。こうした設備の研究についても、今後この学問でさらに進められていくでしょう。

■ 住居学に関連する学問

| 建築工学 | 環境(社会系) |

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