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「賢者は歴史に学び、愚者は体験に学ぶ」というビスマルクの有名な言葉があります。科学技術の進歩から流行まで、時代の流れが早く、複雑化した今日の社会ですから、「過去のことなどふりかえっている余裕はない」と考えがちかもしれません。しかし複雑で身の回りの出来事から本質を読み解くのが難しい時代だからこそ、過去の事象は現代の問題を読み解く大きな手がかりとなります。
また、人も国も、過去からの積み重ねがあって現在の姿があり、未来へとつながっていくわけですから、歴史は、これからの自分自身や自分の国、世界を考えるときの大切な要素ですし、交流する相手のアイデンティティを知る上でも重要です。
さらに、経済史、法制史、政治史、科学技術史……と、学問の各分野にその歴史を学ぶ領域があることも、未来を切り拓く上で歴史を学ぶ大切さを示しています。
高校までの歴史では、現在までの世界や日本の出来事のうち、専門家が重要と判断したことを学んできました。大学では、歴史とは何かという哲学的な問題や、高校までより詳しい歴史を学ぶと同時に、現代的な問題意識からまだ明らかになっていないこと、あるいはこれまでの研究成果と異なる視点から明らかにしたいテーマを自分で設定し、研究していきます。
研究は、政治、社会や文化など過去の全ての事象が対象となります。また以前は「イギリス史」「中国史」「日本史」というように、国単位で研究されるのが主流でしたが、近年は国を超えた地域から歴史を研究したり、世界的な物や人の流れから研究するなど、新たな視点からの研究も生まれています。
大学ではこうした研究をするために、古文書の読み方や昔の史料の特徴を勉強するなど、研究のスキルも身につけていきます。なお、歴史学とは文字史料を中心に研究するもので、考古学が「物」から過去を読み解くのと手法を異にします。
このように、歴史学は過去のことを学ぶ学問でありながら、常に現在と未来を向いている学問であり、歴史研究の専門家にならなくても、歴史的な知識と視点をもって物事を見る力を養うことはとても大切です。
なお、歴史学は、主に人文系学部の歴史学科や史学科で学びますが、特定の分野に関する歴史を学びたい場合は、経済学部で経済史、法学部で法制史等、関連学部で学べる場合もあるので、調べてみるとよいでしょう。
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