|
|
ゾウの時間 ネズミの時間―サイズの生物学
生物界の法則を知りたいと思ったらどうする?ある人は解剖するだろうし、べつの人は顕微鏡で見るかもしれない。でも、時計とはかり秤だけでも、すごいことが分かるのだ。
イヌやネコ、ネズミ、ゾウなど、いろいろな動物(せきつい脊椎動物)の心臓の鼓動(心拍)を聴いて、一拍あたりの時間を調べる(一分間あたりの脈拍を数えてもよい)。つぎに、その動物の体重を測る。そして、いろいろな動物について心拍時間と体重の関係をグラフに描くと、ある法則が見えてくる。それは「時間は体重の1/4乗に比例する」という簡単な数式だ。この式が意味するのは、「大きな動物ほどゆっくり時間が流れる」(小さな動物ほどせかせかと時間が流れる)ということである。ゾウはゆっくり歩くが、ネズミはちょこちょこ走り回る。ゾウは数十年生きるが、ネズミは数年で死んでしまう。しかし、ゾウもネズミも一生の間の心拍数は約20億回である。ゆっくり流れるゾウの一生も、瞬く間に終わってしまうネズミの一生も、心拍数からみたら同じこと。それぞれの一生を、それぞれのペースで流れる時間でまっとう全うしているのだ。って、すごいでしょ。でも、これは、この本の最初の5ページに過ぎない。この後に、生物界の法則がたくさん出てくるよ。
|