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関東大震災―大東京圏の揺れを知る
この本は、必ずしも地震を勉強するための本ではありません。しかし、わからないことを次々と明らかにしていくという研究の醍醐味を肌で感じることのできる本です。関東地震は1923年9月1日11時58分、相模湾の地下を震源として発生したマグニチュード7.9の巨大地震です。この地震によって東京・神奈川・千葉を中心とした地域は大きな被害を受け、死者10万人余りという日本の歴史上最大の犠牲者を出しました。折からの強風により東京の下町はほぼ全焼し、死者の約9割が火災による犠牲者でした。
実は、この関東地震の揺れに関してはほんの10年前まではよくわかっていませんでした。「関東大震災の揺れにも耐える」というキャッチフレーズが実はあやふやであることに気づいた著者は、全国の測候所に残る関東地震の記録を手始めにさまざまな被害の資料を集め、根気よく整理し始めました。その結果、明らかになった事実をまとめたのが本書です。地震の揺れだけでなく、被害の様子までも丁寧に調べ、揺れによる被害はかつての川や海だったために地盤の弱い場所に集中して居ることを明らかにしました。また火災が燃え広がったのは、地震によって倒壊した家屋から火災が出て、消すことができなかったためだと言うことも明らかになりました。地震や防災に興味を持つ方にも是非お薦めしたい本です。
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