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■ 国際(社会系)

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地球家族―世界30か国のふつうの暮らし
地球家族―世界30か国のふつうの暮らし

地球家族−世界30か国のふつうの暮らし

本書は、地球上の国々の家族がどのような生活を営んでいるかを写真と解説で紹介するものである。それぞれの国における平均的な家族が選ばれており、家族構成や一日の生活が描かれている。
まずは解説文を読まずに、写真をじっくり見てみよう。面白いのは、家財すべてが並べられた写真である。エチオピアの写真にある長棒や大きな桶は何に使うのであろう?アルバニアの農家で絨毯の上に子どもは長靴、親は靴下なのは何故だろう?この他にも、食事や仕事、結婚式の写真がある。何か一つのテーマに沿って写真を比べても面白い。学校については、メキシコやブータン、ウズベキスタンでは我々日本人が見慣れている机と椅子が並ぶ教室の風景である。一方、 西サモアでは子どもたちが床に座っているし、インドでは青空教室である。これは貧困のためなのか、それとも伝統なのか。他文化に対する想像力と分析力は他者と共存していくために不可欠である。
写真を一通り眺め彼らの生活を想像した後は、解説文を読むと良い。イスラエル人で戦争に参加した男性が人生で最も欲しいものを訊かれて「子どもたちの生命と未来」と答えるところ、異なる文化においても人類全体の共通の願いがあることに気づかされる。世界を知るためには、政治や経済書だけでなく、一般の人々の生活の一端を覗ける本書を読む(見る)ことを勧める。

書評執筆者

先生のお名前 小松 太郎 (こまつ たろう)
所属 / 役職名 九州大学 大学院言語文化研究院 国際文化共生学部門准教授
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