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人の値段 考え方と計算
刺激的なタイトルですが、理系の創造的な仕事に対する評価方法を述べたものです。
タイミング的には青色発光ダイオードの裁判にあわせて出版されたものですが、書かれている内容は決して思い付きなどでなく、著者である西村肇氏が(おそらく)長年にわたる研究生活の中で考えて構築されてきたものであろうと思います。
と、思い入れのあまり固い語り口で説明をスタートさせましたが、この本の第一章は「野球選手の個人貢献度の算定」とあります。人の働きを客観的に評価するのが難しそうな分野でも、ある程度納得のいく評価法は作れそうだ、ということをわからせてくれます(ただし、出版年からして出てくる人名が少し古い...)。
創造的な仕事では、仕事の担い手を重視します。自発的に行う創造的な仕事のやりがいは言うまでもなく、社会的あるいは金銭的にも評価され得るということを述べています。また、大学の研究室における創造的な仕事の評価ということにも触れています。開発者と上司の信頼関係の重要性など、理系の創造的な仕事のなかでは心のつながりが大切であることもわかります。
途中、理解しにくいこともいろいろ出てくるとは思いますが、どんどん読み飛ばしましょう。とにかく理系の創造的な仕事の実際に触れてみて欲しいと思います。
西村氏の著書では、このほかに「水俣病の科学」(西村肇、岡本達明 著、日本評論社)という本があります。少し難しいのですが、問題に取り組む戦略眼、利用可能なデータからの環境水中の有機水銀濃度の推定戦術など、環境科学を知る上でずば抜けて優れた書物だと思います。
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