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おもしろ経済数学
経済学には、人が合理的に考えること、効率的に行動することを教える科学という面がある。それには計算が不可欠だから、経済学では、他の社会科学と比べて最も数学をよく使うことになる。とりわけ、経済のなかでの人々の理に適った行動を分析し、相互のやり取りが生み出すバランスについて考えるミクロ経済学という分野では、数学なしには議論が進まないくらいだ。だから、経済学を学ぶ者にとって数学は言葉でもある。
また、私たちの生活や仕事では、何から縛られることもなく、好きなだけお金や品物、時間を使えるということはまずない。いろいろある制約のなかで、いちばんの満足を得たり成果をあげたりということが、ともかくも必要とされ求められているのだ。試験勉強から恋愛にいたるまで、この意味での経済問題に私たちはいつも直面している。こんなとき、最高の選択の条件を知りたいと思えば微分が必要になる。多くの条件を一度に問題にしたいと思えば行列という考え方が必要になる。最後に解答を見つけようとすれば方程式が必要になる。だから、経済学を学ぶ者にとって数学は道具でもある。
具体的な場面を取り上げながら解説した本書を使えば、経済学で使う数学の基本的な知識を楽しく学ぶことができるだろう。文系頭の人も理系頭の人も、この本を読んで、今まで知らなかった数学の楽しい素顔を知ってもらえれば、とてもうれしいことである。
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