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モノが語る日本列島史―旧石器から江戸時代まで
本書は、書名にも表されている「モノ」「日本列島」がキーワードとなっている。
「モノ」即ち、遺跡から発見される遺構、遺物は、考古資料を扱う本書の主旨を考えれば、キーワードとして当然とも言えるが、各時代における遺構、遺物の形態、製作技法などの特徴、編年、分布、系統などをただ網羅的に羅列するのではなく、それら「モノ」の生産、形態、動向などから見いだされる生活及び社会環境、地域文化の特性から列島史に迫っている点が重要である。
もう一つのキーワード「日本列島」は、得てして国をイメージする「日本史」に対し、家族集団からムラ、クニ、そして統一国家へと変容していく社会があることを示すものである。本書は南北2500km以上のスケールを有する日本列島を「北の文化」「中の文化」「南の文化」と大別し、周辺諸外国との関わり、環境を含むそれぞれの地域特性を踏まえて、「日本史」ではなく「日本列島史」としての視点に立脚して論じられていることに大きな意義がある。
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