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絵画の見方
まず、美術に興味は感じるが何から読み始めていいかわからないという人に、とりあえず勧めたいのがこの本である。前半は「風景画」、「肖像画」、「宗教画」など、西洋絵画の代表的ジャンル(画種)ごとに、その特色を語っている。後半では「デザインと構図の工夫」、「空間表現の問題」など、絵画を絵画として成り立たせている造形的な問題を扱い、「伝統」にも読者の視線を導き(「芸術家は真空の中で創作するわけではない。…他の芸術家たちから、また過去の芸術的伝統から、さまざまな刺激を受けている」)、さらに美術史学の二つの主要な研究法にも触れている――というと難しく聞こえるかもしれないが、どのトピックも具体的な作品例を挙げて語られており、予備知識がなくても納得しながら読み進めることができるだろう。
なお、本書は作品を時代順に見ていく「通史」ではないので、それを知りたい人には、エルンスト・ゴンブリッチの『美術の物語』(大西広ほか訳、ファイドン、2007年、定価6980円)を紹介しておく。高価ではあるが、もともと十代の読者のために書かれ、専門的内容を日常的な言葉づかいで語った西洋美術史入門書の決定版である。ぜひ読んで欲しい。 ※「書評執筆者からのコメント」があります。執筆者ページも併せてお読みください。
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