KSブックス 大学
ニュース&話題 オープンキャンパス 動画情報 KSブックス 特集情報 テーマ別情報 ガイダンス 案内書一括請求
学校検索
目的別検索 学問系統 入試特徴 支援制度 地域・都道府県 校名50音 条件/逆引き検索
ナレッジステーション > 日本の大学 > 学問理解おすすめ本 > 人文科学 > 文化人類学 > ディズニーランドという聖地
       
   

印刷用画面

 
学問理解おすすめ本

■ 文化人類学

▼この学問分野の他の系統を読む
 
ディズニーランドという聖地 (岩波新書)
ディズニーランドという聖地 (岩波新書)

ディズニーランドという聖地

人間は自然が大嫌いな動物だ、などといったら誰でも驚く。でもあのディズニーランドには土がない。枯れ木も落ち葉もない。汚いはずのネズミは白手袋の紳士だし、本物と見まがうロボットの海賊やワニは絶対に入園者を襲わない。その入園者だって、ゴミを散らすことも、病人であることも許されない。そしてキャストはいつも上機嫌、笑顔でフレンドリー。つまりディズニーランドとは、動物も植物も人間も、本能も感情もこの世の不幸も運命も、あらゆる自然が排除され、すべてが人工的にコントロールされた徹底的反自然の理想郷なのだ。
こんな夢の国を作らせたのは、ウォルト・ディズニーの故郷の大自然。冬は酷寒、猛吹雪、夏は発狂者まで出る連日の砂嵐。人々は窓のない家を建て、外の恐ろしい風景とは正反対の田園風景の見える窓を描いたという。そんな大自然の中で育ったウォルトが作りあげた夢の国こそが、自然とは人が対決しコントロールすべきもの、という開拓者の国の価値観を反映した反自然の理想郷というわけなのだ。
でもそれが、自然との共存が伝統だったはずの日本人にも夢の国。だから文化人類学者が書いたこの本は、世界を席巻するアメリカ的価値観だけではなく、私たち日本人と自然とのかかわり方という大きな問題をも考えさせてくれるのだ。

書評執筆者

先生のお名前 斗鬼 正一 (とき まさかず)
所属 / 役職名 江戸川大学 社会学部ライフデザイン学科 教授
関連ホームページ

江戸川大学社会学部ライフデザイン学科
先生の個人ホームページ・ブログ

おすすめ本は購入が可能(1,500円以上の場合送料無料)→ amazon.co.jp