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近代都市計画の起源
私が大学時代に専門課程に入る頃、自分も都市計画について学ぶ1人になったんだと実感したのが、本書もそのシリーズの1つであるSD選書である。この黒いカバーの小さな本は当時とても輝いていたし、今でも建築や都市の専門書のコーナーに行くとこのシリーズが並んでいてうれしくなる。なかでも本書は、なぜか当時興奮して読んだ1冊である。なぜ興奮したかを以下に分析して推薦文とする。
第一に、本書は近代という今日の都市工学のルーツを世界に求め、自分の知らなかった世界を描写している。第二に、そこでは「理想都市」を掲げ格闘した多くの先人たちのアイデアや努力等が具体的に紹介されている。それ自体がとてもおもしろい。第三にそれらは、都市が問題に直面した際、いかにそれを解決するかという極めて現代的な課題に対する答えにもなっているといえる。しかし最後に正直かつ冷静になっていえば、興奮した最大の理由は「自分がSD選書を読んでいる」こと自体だったのではないかと思う。理解できていなくてもよかったのだ。持っているだけでうれしかったのだ。50代が近づいた今でもこの種の興奮は続いている。これまで8度もイギリスに行ってしまった。8度目はこのあいだ行ってきたばかりだ。行くたびに「理想都市」を見に行ったりしている。見に行くときの興奮はあのときと変わらない。
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